カメラの前で緊張して、笑えなかった。"モデル兼カメラマン"だから撮れる写真、わかる気持ち。

2017.12.05更新

モデルとして活動される傍、カメラマンとしても実力を発揮し仕事をされている"んちょ"さんにインタビューしました。

カメラの前で緊張して、笑えなかった。"モデル兼カメラマン"だから撮れる写真、わかる気持ち。

今回、インタビューに答えてくれたのは「モデル兼カメラマン」の"んちょ"さん。

そんな異色の肩書きに、どんなイメージを持ちますか?

きっと昔から写真がお好きで、撮られることが楽しいんだろうな、なんて思っていたら

「私、モデルを始めたころは、緊張しちゃって全然カメラの前で笑えなかったです」と無邪気に話してくれました。

”写真”という同じ世界だけど、正反対のような2つの肩書き。どんな理由で2つの活動をされているのか、そして掛け持つことでそれぞれの活動にどんな影響があるのか、聞いてみました。



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話してくれたカメラマン

んちょ
関東Lovegrapher

モデルをやりながらLovegraphカメラマンとしても活動しています。 自然な二人の表情って自撮りではなかなか撮れないものです。きっちり決めた表情より二人でしか作れない笑顔や照れた表情そんな姿を残していくお手伝いをしたいです。

■軽い気持ちではじめたモデル。

カメラの前で緊張して、笑えなかった。"モデル兼カメラマン"だから撮れる写真、わかる気持ち。  1番目の写真
―モデルをされながらカメラマンをしているという異色の経歴をお持ちの”んちょ”さんですが、もともとモデルを始めたきっかけは何だったんですか?

んちょ:地元から大学進学で出てきて、バイトをしなきゃ! と思ってバイトの求人情報で見つけたのがきっかけです。土日だけで大丈夫だから学業とも両立できますし、ご飯も食べさせてもらえるということで食いつきました。といっても、出てきたものはチェーン店のお弁当だったんですけど(笑)

そこから、“撮影会”のモデルをメインにするようになりました。趣味としてや、カメラの練習のために被写体を探している方たちが参加されてどんどん写真を撮っていくイメージです。

カメラの前で緊張して、笑えなかった。"モデル兼カメラマン"だから撮れる写真、わかる気持ち。  2番目の写真


―カメラマンとして「撮る側」になったのは、このモデルがきっかけですか?

んちょ:いえ、それが全然関係ないんです。わたし、もともと大学がデザイン関係の学科で、絵を描いていたんです。それで、2年生に進級する段階で専門分野に分かれていくんですけど、選んだ「グラフィック」では絵だけじゃなくて写真もやらなくちゃいけなかったんです。それで撮り始めたのがきっかけですね。

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#んちょさんが描いたイラスト

―絵がもともとなんですね‥!モデルとはまったく関係がなかったなんて、びっくりです。

んちょ:そうなんです。それで、撮り始めてみたら、周りや先生たちにすごく好評だったんです。絵のときはさんざんだったのに‥!「なんで今まで絵を描いていたの?」とまで言われて、それでカメラをしっかりやり始めるようになりました。

■カメラを向けられると緊張していました

―撮られる側のモデルと、撮る側のカメラマン。カメラマンとして活動する中で、モデルとしての経験が活かせることはありますか?

んちょ:「撮られる緊張感」がわかることでしょうか。わたし、モデルをしていますけど、もともと写真を撮られることが苦手だったんです‥。

学生時代に始めたモデルも、軽い気持ちで足を踏み入れたんですが、いざ行ってみるとカメラマンの数が多くて、「ええっ」と身構えてしまったくらいでした。モデルを始めた当初なんて本当に笑顔が作れなくて、カメラマンたちに「フランス人形みたい」って言われてしまっていたくらいなんです‥!(笑)

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#ナチュラルな格好で撮った時のもの

んちょ:当時は服装もあり、さわやかモデル路線だったから、イメージとしては自然に笑えなくちゃおかしいのに、笑えなかったですね。今でも付き合いのあるカメラマンさんには「あの頃はひどかったよね」って言われます。(笑)

数をこなしていくうちにやっぱり慣れてきましたし、苦手としていたはずなのに撮られることが楽しくなっている自分がいました。


―だからこそ撮られる側の気持ちを汲み取れるんでしょうね。

んちょ:そうかもしれないです。Lovegraphのお客様だと、やっぱり男性の方は緊張が強すぎる人が多いですね。割とすぐに慣れてくれる人もいますが、どうしても「作った笑顔」の人はいます。

そこで、「全然笑えてないじゃないですか~!」と気負わず話しかけ続けて、「ですよね(笑)」って笑ってくれた瞬間をパシャッと撮る、みたいな。ご本人も「笑えてないなあ」ってわかっていらっしゃるので、そうしたコミュニケーションを撮るうちに緊張がほぐれて笑ってくれるようになるんですよね。
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んちょ:あと、モデルとして活動していてわかったのは、意外とヒールで歩き回ったり、体勢がきついポーズも多いことです。

モデルとしては周りに気を使って「大丈夫です」と言ってしまうこともあります。でも自分自身そういった経験をしているから、私がカメラマンとして動くときは、モデルの子に無理をさせずに済むんじゃないかなと思っています。

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―なるほど、そういった強みもあるのですね…!これからもモデルとカメラマンの二足のわらじを履いていくのでしょうか?

んちょ:そうですね。モデルはもうすぐ違う事務所に移って活動を開始する予定です。厳しいオーディションがある世界なので、そのときの仕事量によってウェイトの置き方は変わってくると思いますが、これからも両方やれる限りやっていきたいと思っています。


■インタビューを終えて

はっきりとしたお顔立ちで、美しい黒髪ロング。最初はクールな方だと思っていたのですが、ひとつひとつの質問にゆっくりと丁寧に答えてくださる姿に親しみやすさを感じられました。

インタビュー中のお写真を撮る時「モデルモードの時にカメラマンに撮られるのとちょっと違って照れる」と笑っていました。

モデルとカメラマン。どちらの気持ちも汲み取れるんちょさんだからこそ、撮影中はお互いのコミュニケーションを大切にされているそうなので、カメラに緊張してしまう方はぜひ、んちょさんに撮影をお願いしてみてください。